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2009年03月03日

Edison Lighthouse『Love Grows』 The Beatles『Let It Be』

text by 福岡智彦

今回は二曲入魂になってしまうけど、二曲同時のエピソードなので許してほしい。

1970年のことである。大阪万博の年。ボクが高校に入学した年。高校受験のために、ラジオの深夜放送を聴きながら勉強するのが習慣になった。当時の学生の典型的な夜の暮らしぶりだ。
あの頃、学生はみんな、夜中ラジオを聴いていた。今の学生は何しているんだろう?

それはともかく。
その時期に毎晩のようにラジオから流れてきたのが、ビートルズの「Let It Be」とエジソン・ライトハウスの「Love Grows」(邦題:恋の炎)。
誰でも知っているビートルズと、無名のグループ。
でもボクは深夜放送を聴くようになって、ようやく洋楽を聴き始めたので、恥ずかしながら、そのビートルズ解散の年になるまでビートルズをちゃんと聴いたことがなかった。

だからビートルズもエジソン・ライトハウスもボクの中では同格。「Let It Be」も大好きだったけど、「Love Grows」も負けず劣らず好きだった。いや、むしろ「Love Grows」のほうが好きだったかもしれない。
限られた小遣いじゃレコードを買うのもたいへん。欲しいものが2枚以上あるときは友だちと相談して、別のものを買い、交換する。ボクは「Love Grows」のシングルを買った。

「Let It Be」はしみじみいい曲って感じなのに対し、「Love Grows」は甘酸っぱい、ワクワクするような感じ。「恋するってどんな気持ち?」。妄想に頭が膨らみきっていたガキのボクには、そちらのほうが気分に合ったのかもしれない。

ネットで調べたら、「Love Grows」は1月31日にUKチャートの12位から1位にランクアップ、以後2月28日まで5週に渡ってトップを守る。「Let It Be」はUKチャートでは3月14日に前週33位から2位にランクアップするが最高2位止まり。でもビルボードでは、3月21日に6位に初登場チャートイン。その時に「Love Grows」は13位から8位にランクアップ。3月28日から2週間、なんと、既にボクの一曲入魂に登場した、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」が1位で「Let It Be」が2位と並び(なんかこれ、感動的です)、「Love Grows」は5位。4月11日に「Let It Be」が1位になり、「Love Grows」は6位。
両者の勢いと、米英での違いが興味深い。
Let It Be」がUKで1位じゃなかったなんて……。
それにしてもこのころのチャートっておもしろいねー。

それがネットで調べられるのがまたすごい。
当時はその時代に生きているのに、そういう情報を手に入れるのはたいへんだった。今の会社の友人で、若い頃ノートにずっとビルボード・トップ40をつけていた人がいるが、それは毎週FMを聴きながらノートに書いていったわけで、根性と根気がなければできることではない。
それが今や数分あれば調べられる。
今から考えると当時は、暗闇の中で手探りで音楽に接していたようなものだと思う。
でもそれはそれのよさがあった。
今は今のよさ。40年ちかく時を経て、その頃のことをこうして見られることが楽しい。
そして、ボクの友人のビルボード・チャート・ノートも、その価値は決して色褪せない。

さらにネットでの発見。
エジソン・ライトハウスのヒットはこの曲だけ。いわゆる一発屋なんだけど、AMG (All Music Guide)で調べてみたら、作曲家とプロデューサーが作った“架空の”グループだったらしい。そして、Tony Burrowsという人がボーカルなんだけど、その人は別のいろんなグループでも歌っていて、「Love Grows」がヒットしている時に、同時にあと3つのグループの曲がUKのトップ10にチャートインしていたという、今じゃ考えられない快挙(怪挙?)も成し遂げているとのこと。
ラジオがヒットの機動力だった時代のなせる技かもしれない。



Edison Lighthouse-Love Grows
Edison Lighthouse - On the Rocks - Love Grows (Where My Rosemary Goes)



The Beatles - Let It Be

福岡智彦(フクオカ・トモヒコ)大阪府出身 さそり座 AB型
渡辺音楽出版〜エピック・ソニー〜ソイツァー・ミュージック〜ロビン・ディスク
音楽制作ディレクターとして、
山下久美子、チャクラ、太田裕美、GONTITI、くじら、PINK、土屋昌巳
遊佐未森、小川美潮、Killing Time、eEYO、明石百夏、Convex Level、
松谷卓、こながやひろみ、梵鉾、河井英里、南烏山六丁目プロダクション等を担当。
21世紀に入ってからは、主に音楽配信業務に携わる。
2004年 ソニー・ミュージック退社 音楽配信サイト「recommuni」の設立に参加。
2007年 バウンディ入社 現在に至る。



posted by 「HEART×BEAT」事務局 at 09:29| Comment(0) | 一曲入魂 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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